北欧の物価は一般的に高いというイメージを持たれている。今ぼくはそんな北欧のフィンランドに滞在している。
北欧フィンランドの物価は本当に高いのかスーパーで検証!
・フィンランドの物価事情
・水
・オレンジジュース
・クロワッサン
・ヨーグルト
・プリングルス
・鮭
・卵
・果物野菜類
・今日の買い物
・まとめ
・フィンランドの物価事情
ぼくはフィンランドに来て実際に物価が高いと感じた。それはロシアからやって来たからという理由もあるだろう。ロシアでは交通機関もかなり安く、レストランでも1000円以上払うことはあまりなかったし、精製食品などは日本の半額ほどではないだろうか。ムルマンスクでは鶏肉は400円と思ったら40円で驚いたことがある。ホテルも1泊1000円以下のところはたくさんあったし、シベリア鉄道なんてイルクーツクからモスクワまで3等車ならば10000円以下である。ロシアでは総じて物価が日本より安いことは間違いなかった。感覚的には7割ほどではなかっただろうか。
それに比べてフィンランド、まず宿を取る際でもドミトリー1泊3000円が最低料金であった。この国は物価的にあまり長くいるべきでない場所であることをそのとき直感した。しかしまあ日本だってこんなもんである。そしてフィンランドのレストランを見て驚いた。メインメニューで20〜30ユーロはする。ぼくはあまりレストランに行かないでおとなしくホテルのキッチンで自炊することを決めた。そしてその国の物価を知るのに最も手っ取り早い方法はスーパーマーケットではあるまいか。そこでぼくやその他旅人が日常でよく買いそうな商品の値段を検証し、日本と比べてどうかなど考察してみようと思う。
ではどうぞ。
・水
まずは生命にとって必要不可欠な水である。水は2Lのもので安くて1.19ユーロほど。日本とそんなに変わらないだろうか。
しかし!フィンランドでは水を買う必要などないのだ。なぜならフィンランドの水道水は安全で、蛇口から出てくるものをそのまま飲んでも問題ないとどこの宿でも言われるし、実際にみんなそうしている。炭酸水が欲しい人などは水を買ったりするようだが、基本水は買わなくてよい。日本から水筒などを持って来れば、宿でお茶を沸かして水筒でいつでも持ち運ぶことが可能であり、寒冷な冬のヨーロッパでは重宝する。
・オレンジジュース
オレンジジュースも1Lで安くてほぼ1ユーロのものがある。これも日本と買わないかちょい高いくらいだろうか。なんだか検証してみたところ、フィンランドの物価は高くなく日本とそんなに変わらないという結果になりそうな気配が漂っているが、構わず続けてみようと思う。
フィンランドらしい可愛い動物のパッケージのジュースはちょい高め。2.75ユーロのジュースは日本より高いと言ってもよいのではないだろうか。しかしフィンランドという国、日本と“可愛い”の感覚が似ている稀有な国であると言えよう。隣国である韓国や中国でさえ“可愛い”の感覚は日本とは大きく異なるとぼくは感じる。台湾は近いと感じるが。このような遠く離れたフィンランドの地で、日本的な感覚で“可愛い”と思える感性に出会えることは感動である。
・クロワッサン
ぼくが毎朝朝食に飼っていたクロワッサン。スーパーで1個0.4ユーロ。これは日本より確実に安いと言えるだろう。しかもこれがなかなか美味しいのだ。なぜこんなに安いのだろうかと思いながらも毎日食べていた。節約にもなるし、美味しいし、朝食らしいし、小腹が空いた時にも食べられるし、非常に心満たされる商品だった。
・ヨーグルト
ヨーグルトもピンからキリまであるのだが、ぼくが毎日買っていたのはこれ!この下のヨーグルト、なんと0.52ユーロなのだ!これも日本と同じ〜やや安いのではないだろうか。フィンランドでもさがせばきちんと美味しくて、無駄なお金を出費しないように節約する生活が可能なのだ。いろんな味があるが、ぼくはいちごとベリーとマンゴーをよく食べていた。フィンランドで毎朝1つ食べるのが習慣になっていった。
・プリングルス
これは日本にもよくあるやつなので比較しやすいのでは?2.15ユーロ。これは日本よりちょい高い気がするが、そんなに変わらないとも言えるだろう。
・鮭
フィンランドといえば、サーモン!鮭!名物というからには手頃であってほしいが、そんなに安いという気はしなかった。沖縄暮らしが長いぼくには鮭の価値の基準を自分の中に持ち合わせておらず、日本と比較することができない。写真みたいな感じだったので、見ている日本の主婦の奥様方がおりましたら、日本と比べてみてください。
・卵
卵は6個で約2ユーロ。これは完全に日本と同じほどだと言えそうだ。
・果物野菜類
ぼくはみかん、バナナ、玉ねぎをよく買うのでこれを比較してみたい。ヨーロッパでは量り売りができるので、自分の欲しい分だけ買うことができ、余分な分を買わなくて済むので非常に便利である。
○みかん3個=0.66ユーロ→みかん1個=0.22ユーロ
○バナナ4個=1.04ユーロ→バナナ1個=0.26ユーロ
○中くらいの玉ねぎ2個=0.56ユーロ→玉ねぎ1個=0.28ユーロ
どうだろうか。ぼくがスーパーに行く感覚だと、玉ねぎ1個をスーパーで買って0.28ユーロはは確実に安いだろう。みかん10個で2.2ユーロというのはまあまあ普通だろうか、バナナ10本で2.6ユーロは安いと言えるだろう。いずれも日本より格段に高いということはなく、むしろ安い方だと言えそうだ。
・今日の買い物
今日はみかん3個、バナナ4本、玉ねぎ2個、ポテトチップス1個、魚のつみれ1箱、ヨーグルト2個、クロワッサン3個買って、7.55ユーロだった。もしかして工夫すれば日本より安いかも???
・まとめ
まとめると、物価が高い高いと感じていたフィンランドであったが、それはぼくがロシアから来たからで、実際にはスーパーで検証すると、日本と同じか、節約すればもっと安く過ごすこともできるという意外な結果となった。世界一周中に立ち寄っても、そんなに極端に財布を圧迫するというようなことはないと思われる。
しかしホテルはやはり日本ほど高いし、レストランも気軽に入れるような場所はあまりないことは確実に言えるだろう。けれど、レストランにたまにしか入れなくても、ホテルで食事を作ることになっても、少々節約しなければならなくなっても、フィンランドはそれでも来てよかったと思えるような素晴らしい国である。何より日本人に合っていると思われるところも多い。”可愛い“という感覚がフィンランドと日本で合っているということは最も重要なポイントであると思う。日本人にとって“可愛い”の感性はその他のどれよりも大切な感性なのだから。