給料30万円全部落としたみさえに対するひろしの驚くべき反応とは?!
「ひさんな給料日だゾ」を続編まで徹底解説!ひろしはみさえ思いの優しい夫だというのは本当か?
・「ひさんな給料日だゾ」を徹底解説するゾ!
・「ひさんな給料日だゾ」の詳細なあらすじ
・「ひさんな給料日だゾ」の続編「ケチケチ大作戦だゾ」のあらすじ
・「ひさんな給料日だゾ」と「ケチケチ大作戦だゾ」が教えてくれること
目次
・「ひさんな給料日だゾ」を徹底解説するゾ!
アニメクレヨンしんちゃんで印象的な話は数多くあれど「ひさんな給料日だゾ」という話ほど衝撃的な話にはなかなかお目にかかれない。この回では専業主婦のみさえが会社勤めのひろしの給料日に、なんと1ヶ月分の給料をまるまる全部失くしてしまったというタイトル通りの悲惨すぎる給料日の話である。ここれではその詳細やあらすじを詳しく見ていこう。
・「ひさんな給料日だゾ」の詳細なあらすじ
「ひさんな給料日だゾ」の冒頭は、銀行のATMの場面から始まる。真剣な様子のみさえは給料日に1ヶ月分の給料を全額引き出し、幸福感に包まれている。みさえは給料を全て封筒に入れてからカバンにしまい、銀行を出るがそこで隣のおばちゃんと出会う。花粉症でくしゃみをしていたので気の毒に思い、銀行でもらったティッシュをカバンから取り出しおばちゃんに手渡す。実はこれが悲劇に始まりであり、ティッシュを取り出したときに給料袋がカバンから落っこちてしまっていたのだが、この時のみさえにはそんなこと全く知る由もなかったのだった。
帰宅してからカバンの中にあるはずの給料袋がないことに気がつき、慌てふためき動揺する。給料を全額喪失した時のみさえの心情は察するに余りある。どんなに探してもないので気が狂い、もしかして本当はお金を引き落としていないのではと通帳を確かめて見るが、きっちり30万円引き落とされていることが通帳に明記されていた。この場面から、いつも安月給だとバカにされているひろしの給料は30万円だと推測される。通帳の残高は716円だったが、一体なぜ給料日にみさえは給料の全額を引き出すのか、それって一体どういう生活の仕組みなのか大人になった今でもよくわからない。
狼狽しつつもやっと銀行の前で給料袋を落としたことに気がつき、一目散に銀行へと戻るがどうしても見つからない。警察に届けても現金のみが見つかる見込みはないだろという空気が漂っている。普通のアニメなら幸運に見つかりハッピーエンドで終わりそうなものだが、なんとこの回では最後まで本当に給料袋は見つからないままだ。まさに現実的でシビアな、世の中の厳しさを教えてくれるようなアニメだと言えるだろう。自分の注意力が散漫だと、取り返しのつかないことになるという教訓とも言える。
「ひさんな給料日だゾ」のクライマックスはみさえからひろしへの給料全額喪失の告白であり、気が変になり悲しみに暮れて踊り出してしまうみさえを見てひろしはとても心配する。しかしみさえが意を決して「ごめんなさい、お金全部落としちゃったの…」と涙ながらに告白すると、ひろしの対応は意外なものであり「なんだ!そんなことだったの!」「いきなり踊り出すからもっとすげーことだと思ったぜ」「そりゃー1月分はちょっとキツいけど、また頑張って稼ぐさ!」「俺、みさえとしんのすけさえ無事なら、あとはどうってことねーって思うもん!」と元気にふるまう。ひろしの寛容さにみさえは感動し、泣きながら抱きつく。しんのすけもひろしの心の広さに感心し「父ちゃん、かっこよすぎるぞ!」と賞賛するが、「そうでも言わなきゃ…」と最後は涙を流し、やはりショックだったがそれを家族には見せなかった父親としての心遣いが見え隠れしていた。
・「ひさんな給料日だゾ」の続編「ケチケチ大作戦だゾ」のあらすじ
「ひさんな給料日だゾ」はひろしの心が広すぎるという賞賛の観点から、インターネット上でもかなり有名な話となっているが、実はこの「ひさんな給料日だゾ」には続編がある。それが「ケチケチ大作戦だゾ」という回だ。続編があるからと言って給料袋が見つかったわけでもなく、給料を全額失ったことを前提として給料なしで1ヶ月を乗り切るために、前向きにケチケチ生活を営んでいく野原家の様子が描かれている。
「ケチケチ大作戦だゾ」の冒頭では、給料1ヶ月分を落としてしまったために新聞を断ったり、パンの耳を朝ごはんにしたり、ひろしにお小遣いを切り詰めてもらうように説得する節約家のみさえの姿がある。みさえの計画としてはいつもの半分の予算で1ヶ月を乗り越える予定なのだそうだ。しかし通帳の残高は716円だというのに、果たしていつもの半分の予算で生きられるのだろか。
みさえがお金を落としたのに自分の生活が不便になっていくことに不満そうなひろしだが、みさえは自身満々に「私は絶対買うつもりだったアウトレットのスーツ39800円を買わないことにしたから、もう39800円も節約しているのよ!」と胸をはり、ひろしにも節約の協力を要請する。
みさえは他にもお風呂の水で洗濯したり、トイレットペーパーの使う量を減らしたり、テレビを見る時間を少なくしたり、家電のコンセントを抜いたりして地味な節約に努力を惜しまないが、しんのすけが冷蔵庫など手当たり次第に家のコンセントを抜いてしまい、家の中は大変なことになってしまう。
最後の場面は、水の節約のために家族3人で一緒にお風呂に入るほのぼのとしたシーンとなっている。お風呂の中でみさえはひろしに「本当にごめんなさい、私のせいでみんなに迷惑かけちゃって…」と謝罪し、ひろしは「もういいってことよ!でも2ヶ月続けては勘弁してくれよ!」と返す。最後までひろしのみさえに対する優しさが感じられる回だった。
・「ひさんな給料日だゾ」と「ケチケチ大作戦だゾ」が教えてくれること
「ひさんな給料日だゾ」と「ケチケチ大作戦だゾ」の物語が教えてくれることは、ひろしがものすごく心の広い立派な夫であるということ、安月給だと言われているひろしの月収は手取り30万だということ、そしてお金は現金で落とすと決して戻ってこないから注意すべきだという教訓だろうか。
それにしてもみさえはなんで給料日に給料を全額引き出していたのだろか。90年代前半の昔にはそういう風習でもあったのだろうか。ATMなんかそこらへんにあって、いつでもどこでも簡単にお金を下ろせるのだから給料日に全額なんて引き出すべきじゃないだろう。「ひさんな給料日だゾ」と「ケチケチ大作戦だゾ」の最も重要な教訓は、大量に現金を持ち歩くなということなのかもしれない。今となってはキャッシュレスになった現代において、現金なんて大量の持っていてもみさえのように落として慌てふためいてしまう確率が上がるだけである。
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