日本には不思議な風習がいっぱい!!!!!
不思議な男根神「チムチムゴッド」の教え!温泉は女性器だから、日本では温泉に男性器を祀るというのは本当か?
・偶然見ることのできた八幡平の紅葉の絶景
・「藤七温泉 彩雲荘」は広大な敷地の野生的な混浴露天風呂
・温泉は女性器だから、日本では温泉に男性器を祀るというのは本当か?
・「チムチムゴッド」が日本人の中に脈々と受け継がれている生殖器崇拝の姿を教えてくれた
目次
・偶然見ることのできた八幡平の紅葉の絶景
”太平洋沿いを南下する車中泊の旅”の途中、ぼくは岩手県と秋田県の境目に位置する八幡平(はちまんたい)という高地に立ち寄った。ただ温泉に入ろうとして訪れただけだったが、ちょうどたまたま紅葉の季節で、ドライブしていると色とりどりの秋の色彩の万華鏡が、目の前に現れては消えていって感動的だった。日本の秋ってこんなにも美しかったのかー!温泉に入るという目的で来ただけだったのに、紅葉の絶景を見られてかなり得した気分だった。
・「藤七温泉 彩雲荘」は広大な敷地の野生的な混浴露天風呂
そんな満たされた気持ちの中訪れたのは、東北地方で最も標高が高い場所に位置するという温泉「藤七温泉 彩雲荘」だった。ここは広大な敷地の中に天然の露天風呂が点在しているという混浴の温泉だった。
こんな荒涼とした荒野のような場所の地面から、熱い温泉がプクプクと湧き起こってまさに地球が生きていることを実感させられる。温泉の底には細かい泥が沈んでいるので泥パックをして楽しむこともできるが、なんせ高温のお湯が底から湧き出ているので火傷には注意が必要だ。
露天風呂の混浴の湯船は5つあり、奥には女性用の露天風呂が1つ、内湯は男女1つずつあった。この5つの湯船はそれぞれに温度がかなり違い、同じ湯船の中でも場所によっては底がめちゃくちゃ熱い場所があったりして温泉内を慎重に歩かざるを得なかった。基本は温度が熱めだったが、ぬるいお湯が好きなぼくでもちょうどいい湯船もあったのでそこで長風呂していた。
・温泉は女性器だから、日本では温泉に男性器を祀るというのは本当か?
この「藤七温泉 彩雲荘」は野生的で壮大な混浴露天風呂も見ものだったが、ぼくにとってもっと衝撃的だったのは、男湯と女湯の扉の間に祀られていた神様についてだった。なんて男湯と女湯の扉の間に、身長くらいデカい木でできた男根像がいくつもいくつも並べられていたのだ!こんな風景今まで見たことなかったからびっくり!こんなことってある?!
やっぱり日本は不思議な国だなぁと思ったし、なんでこんなに巨大な男根たちがいくつもここに立ち並んでいるのか理解不可能だった。しかし今までにも岩手県の山奥の秘境神社で同じく木でできたいくつもの男根が安置されている神社を偶然見かけたりとか、奈良県の飛鳥でも石の男根と女陰がセットになって並べられている陰陽石の神社を見つけたりとか、この旅の中では長崎県の雲仙でポケモンGOをしながらジムを目指して丘の上まで行くと巨大な石の男根と女陰が出現して驚いたりとか、日本というのはあまり目立たないだけで実はものすごく生殖器崇拝が盛んな国なのかもしれない。
これらの祀られている男根は、東北地方では「金精様(こんせいさま)」と呼ばれているようだ。金精様に祈ると縁結びや子宝や幸福に恵まれるのだという。ウィキペディアには、古来より温泉は女陰だと見なされていることから、温泉には男根である金精様を祀ることがよくあると書かれていた。
なるほど確かにここは温泉で、温泉の扉のど真ん中に堂々と立派で巨大すぎる木造の男根が祀られているので、まさにウィキペディアの説明通りだと言えよう。しかしぼくは日本人として今まで生きてきてそんなことは聞いたことがない。温泉が女陰だというのも初耳だし、温泉には男根を祀りやすいというのも初耳だ。実際に温泉で男根が祀られている迫力ある様子を今回見かけてかなり衝撃を受けたが、実際にこれって日本では普通の光景なのだろうか。ぼくが無知なだけで、温泉に男根祀るなんて当たり前じゃん何言ってんのと、他の日本人たちは常識的に感じるのだろか。
だいたいなんで温泉が女陰なのだろう。そこからしてあんまり聞いたことがない話だ。民俗学的には常識なのだろうか。調べてみるとインドやチベットでは、男根(リンガ)は山に、女陰(ヨニ)は泉や川に例えられることがあるというが、このようなアジア的感性が日本人の温泉の中でも発現したのだろうか。
しかし本当に温泉が女陰でそれゆえに男根が祀られる事例が日本で多いなら、他の温泉でも見かけそうなものなのに日本一周していてもそんな様子は全然見かけたことがないので、ウィキペディアに書かれていることは本当なのかと訝しく思いつつぼくは”太平洋沿いを南下する旅”を続けていた。
・「チムチムゴッド」が日本人の中に脈々と受け継がれている生殖器崇拝の姿を教えてくれた
再度衝撃的な発見をしたのは、岐阜県の下呂温泉においてだった。日本三名泉のひとつでもある有名な温泉街の下呂温泉を散策していると、他のどこでも見かけることのなかった不思議な”神”の姿を発見したのだった。
それがこれ!名前は「チムチムゴッド」というらしい!そのまま男根+神という意味なのだろう。男根on男根という奇妙で不思議な姿をしたアート作品とも言えるこのような神様が、下呂温泉の真ん中で堂々と販売されているのを見てぼくは感心してしまった。あぁやっぱりウィキペディアの言う通り、日本では温泉=女陰で、だからこそ男根を祀るのだなぁと「チムチムゴッド」を見て納得したのである。
「チムチムゴッド」は焼き物アーティストの青木良太さんが発明したものらしい。温泉=女陰で、だからこそ男根を祀るという感性は、古代から日本の若いアーティストに至るまで脈々と受け継がれているのかと思うと感動的ですらあった。これからもぼくは、目立たなくてあまり知られてはいなけれど、温泉に男根が祀られている様子を発見するかもしれないと予感した。
日本の男根崇拝、生殖器崇拝に示唆を与えられた記念に、ぼくも「チムチムゴッド」を買ってみた。「チムチムゴッド」はガチャポンで500円だった!たかーと最初は思ったけれど、出てきた「チムチムゴッド」はしっかりと陶器で作られた本格的なアート作品だった。さすが神様!「チムチムゴッド」にはいくつもの色があるらしいが、ぼくのは黄色くて、何かが先端から垂れているというおまけ付きだった。「チムチムゴッド」は今もぼくの車の中のダッシュボードの中に眠っているが、もしも誰かに発見された場合、これについてなんと説明すればいいのだろうか、悩ましい課題である。