マジで衝撃的だったWi-Fiのないイタリアのホテル!!!!!
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今この時代にWi-Fiのないホテルがあるというのは本当か?
・Wi-Fiのない宿なんて世界にあるはずがない
・衝撃!イタリアのバーリの美しい宿にはWi-Fiがなかった
・人生初!Wi-Fiのない宿に泊まる旅の不便さ
・秋田県の秘境温泉「乳頭温泉 鶴の湯温泉」のWi-Fiの違和感
目次
・Wi-Fiのない宿なんて世界にあるはずがない
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今現代のぼくたちの生活にはインターネットが必要不可欠になっていることに、異論を唱える人はもはやいないだろう。買い物からホテルの予約から道案内から調べ物からお金の管理まで、全てインターネットでまかなっていると言っても過言ではない。日本にいれば自分の契約しているインターネット回線を使えるので不便はないが、日本から異国へと旅立って、見知らぬ異国でインターネットを使用しようとすると当然Wi-Fiが必要になってくる。
旅人にとってもインターネット接続は欠かせない。今からどこへ行こうとか、今から行く場所の情報収集とか、バスや電車の予約とか、ホテルの予約に至るまで全部インターネットが必要になってくる。インターネットのない旅なんてあり得ないし、旅人にはインターネットが必要不可欠であることを一度異国を旅したことがある人ならば身を以て知っているはずだ。
それゆえにぼくは今まで、Wi-Fiのないホテルというものに出会ったことがなかった。どんなに発展途上国でも、田舎の小さな宿にでも、絶対にWi-Fiはあるし、あって当たり前なのだ。Wi-Fiのない旅がないのと同様に、旅人を扱う宿においても、Wi-Fiのない宿なんてあるはずがない、というのがぼくの頭の中の常識だった。
しかしそんな自分の中の常識を打ち砕かれたのは、辺鄙な発展途上国ではなくなんとイタリアだった。
・衝撃!イタリアのバーリの美しい宿にはWi-Fiがなかった
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ぼくは1年ほど前に、友人とずっと憧れだった南イタリアの旅をした。その中でも最も行きたいと願っていたのは、不思議な三角お屋根が可愛らしいアルベロベッロという街だった。アルベロベッロは辺鄙なところにあり、近隣の都会であるバーリに宿をとって、そのバーリから日帰りでアルベロベッロに行くのが都合がよかった。バーリは都会であるゆえにホテル代が高く、バーリ中央駅からちょっと離れたところにあるバーリ・トッレ・ア・マレという駅の近くの比較的安い宿に予約を入れた。おそらくバーリの中でも不便な場所にあるからちょっと値段が安いのだろう。
ぼくの予想は当たり、ぼくたちのホテルは本当に不便なところにあった。しかしホテル自体はお金持ちの別荘というような風格で、極めて広くて美しく、ぼくたちは大変満足した。ホテルを管理しているおばちゃんも上品で感じがいい。こんなところに数日間宿泊できるなんて夢のようだ。ホテルの説明を一通り聞いた後に、ぼくは当然のようにWi-Fiのパスワードをおばちゃんに尋ねた。するとおばちゃんは気の毒そうに「ごめんなさい、ここにWi-Fiはないのよ」と伝えられたので衝撃を受けた!
このご時世にWi-Fiのないホテルが存在しているなんて信じられない!ぼくは一瞬聞き間違いかと思い、もう一度おばちゃんに尋ねてみたが、おばちゃんは確かに「ここにWi-Fiはない」と言っていた。
ガーーーーン、終了のお知らせが脳内に響き渡る。Wi-Fiのない宿で数日間過ごさなればならないなんて、なんて不幸なんだろう!インターネットは娯楽ではなく、旅に必要な手段なのだ。ホテルの周囲は住宅地でWi-Fiの繋がるカフェもありそうにない。完全に詰みの状態だった。おばちゃんは「予約サイトの説明に書いていてはずなんだけど」と教えてくれたが、Wi-Fiの有無なんてわざわざ調べるわけがないではないか!Wi-Fiは、空気のように宿にはあって当たり前のなくてはならない存在なのだ。そして実際今までの人生で、どんな辺鄙で不便な発展途上国に行こうともWi-Fiは絶対に用意されていた。まさかわりかし発展しているイタリアでWi-Fiなしの宿の洗礼を受けるなんて!
・人生初!Wi-Fiのない宿に泊まる旅の不便さ
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それから数日なんとかWi-Fiなしで過ごしたが、本当に不便だった。あって当たり前のものがここにない感覚。いつもそばにあったWi-Fiを人生から奪われたことで、かえってインターネットのありがたみがわかってよかったのかもしれない。幸い友人がヨーロッパのsimカードを契約していたので調べ物はしてくれたものの、自分で何も調べられないという状況はなんとももどかしいものだった。
・秋田県の秘境温泉「乳頭温泉 鶴の湯温泉」のWi-Fiの違和感
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ぼくは今、日本海沿いを北上する旅の真っ最中だ。岡山県、広島県、山口県、福岡県、佐賀県、長崎県、大分県、島根県、鳥取県、兵庫県、京都府、福井県、石川県、富山県、長野県、新潟県、山形県、秋田県、青森県と旅を継ぎ、フェリーに乗って北海道まで来ている。レンタカーではなく自分の車で雄大な北海道の大地をドライブできるのは最高の気分だ。
この旅の途中で、ぼくは秋田県の神秘的な秘境温泉「乳頭温泉 鶴の湯温泉」へ立ち寄った。秋田県の山奥の砂利道を抜けたところにある不思議な乳白色の温泉は、温度もぬるめでずっと浸かってられるほどに快適だった。食事も山奥の郷土食の強い料理が出て来て食べ応えがあって美味しかった。
唯一困った問題点は、山奥であるがゆえに携帯の電波が入らなかったことだ。これでは都合が悪いものの、温泉内に鶴の湯温泉のWi-Fiの電波が入っていることが確認できたので、おじちゃんにWi-Fiのパスワードを教えてくださいと言うと、宿泊者しか使えないので日帰りの人には教えられないと返された。それがぼくの心にはすごく違和感が残った。
Wi-Fiってそんなに出し惜しみするような貴重なものだろうか。なんだか若者の感覚との間で相違があるように思われた。いくら温泉がレトロで風情があって素晴らしいからと言って、ホスピタリティの感覚まで古臭いままでいいのだろうか。こんな電波も届かない山奥までやって来て、店の人もここは電波が届かないことをよく承知の上で、電波がなくて困っている客が目の前にいるのに、日帰りで少しの金しか払っていないような客にはWi-Fiなど渡すまいとケチる姿勢は、思いやりに欠けるように思われ残念だった。Wi-Fiがここにあるのは明白なのだから、せめてこんな辺鄙な場所を訪れた人にたかがWi-Fiの電波くらい惜しみなく分け与えても罰は当たるまい。
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