噂がすぐに広まる!医学部は閉ざされた村社会だというのは本当か?

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医学部は他の学部から隔絶された閉鎖的村社会だ。

噂がすぐに広まる!医学部は村社会だというのは本当か?

・医学部だけは他学部と離れた場所に存在している
・医学部と他学部校舎が離れていて困ったこと
・2年生から6年生まではずっと医学部校舎で授業
・医学部はまさに閉ざされた村社会そのものだった!
・閉ざされた医学部社会では交友関係が非常に重要
・閉鎖的村社会から世界一周の旅へ

・医学部だけは他学部と離れた場所に存在している

大学の医学部の校舎というのは、同じ大学の他の学部(全学)の校舎とは離れた、別の場所に建てられていることがほとんどだ。ぼくの大学の医学部校舎は全学校舎から歩いて20分くらいのところに位置していたのでものすごく遠いということもなかったが、他の大学だと市が違うほどにかけ離れた場所に存在していることも珍しくないらしい。

なぜ医学部だけ別の学部と離れているのだろう。おそらく医学部は大学病院と同じ場所に建てなければならず、大学病院は他の学部と比べて「病院」という一般の人々も訪れる特殊な機能も兼ね備えているから、大学病院を他学部の敷地内に作るわけにはいかず、必然的に大学病院に附属する医学部も他学部とは遠く離れざるを得ないということなのだろう。

 

 

・医学部と他学部校舎が離れていて困ったこと

大学の医学部に入った医学生は、1年生のうちは他学部の学生と一緒に全学校舎で一般教養を学ぶ。それゆえにたくさんの他学部の友達もできるし、様々な分野の交友関係も広がって楽しかった思い出がある。学部も出身地も異なる多様性のある雰囲気の中で勉強するというのは、まさに入学前に頭の中で思い描いていた「大学生活」のイメージと合致していた。

しかし1年生の時にも週に1時間だけ医学の授業があり、その授業の時にだけは全学校舎から医学部校舎へとわざわざ移動して授業を受けなければならなかったのは大変だった。1年生の時はだいたい全学で過ごすのでほとんど不便なこともなかったが、医学部校舎が全学校舎と離れていて唯一困ったことといえば、この週1の医学の授業の時だけはるか遠く離れて建てられている医学部校舎へ移動しなければならないということだった。

 

・2年生から6年生まではずっと医学部校舎で授業

しかしそんな大変な思いも2年生になってしまえば感じずに済むようになる。2年生になると全ての授業が医学となるので、医学部校舎に毎日通うことになるからだ。1年生の頃には毎日通っていた全学の校舎に通うことは皆無となり、2年生以降は毎日医学部校舎に通う日々が始まる。

それゆえに1年生でせっかくできた他学部の友達とも疎遠になってしまう。医学部の勉強は忙しく授業もびっしり詰まっているので、他学部校舎へ行くことも全くなくなるからだ。逆に今度は医学部の友達との関係が濃密になり、2年生から6年生までは毎日ずっと同じメンバーと学生生活を過ごすこととなる。

 

・医学部はまさに閉ざされた村社会そのものだった!

ぼくはこの閉ざされた医学部校舎という空間が何となく息苦しくて苦手だった。仲のいい友達もいて交友関係に特に不満はなかったが、それとは別に5年間もずっと同じ空間に同じ人々が閉じ込められるなんてかなり窮屈に感じないだろうか!たまには外の世界にでも出て新鮮な空気や新しい風を感じたかったが、そんなこともゆるれないほどに医学部の授業は濃密で忙しかった。

同じ空間にずっと同じ人々が集まっていると、なんだかだんだん田舎の近所のおばちゃん同士みたいな人間関係になってきて嫌だった。田舎のおばちゃんというのは常に人の噂話をして楽しむことくらいしか人生に楽しみを見出せないような雰囲気があるが、まさにそんな感じだった。

毎日変わり映えのない人々の中で、特に変わり映えのない授業の日々を過ごすので、その環境的に仕方のないことだが医学部内の噂くらいしかすることがなくなり、あの人とあの人が付き合ったとか、あの人とあの人が別れたとか、あの変な人がまた変なことをやらかしたとか、外の世界のことを広い視野で話すわけではなくて、その閉ざされた内部の人々についての価値観の狭い噂話だけで会話が終わって行くのが虚しい気分だった。

ぼくが感じた医学部の雰囲気は、まさに閉ざされた「村社会」というイメージだった。まぁ他学部から隔離され、本当に医学部は空間的に閉ざされているので、閉ざされた雰囲気が蔓延するのも必然で仕方のないことなのかもしれない。医学部の授業の話とか、試験の話とか、周囲の人々の噂話にしか興味のない人が異様に多かったけれど、ぼくはもっと外の世界のこととか、医学とは別の学問のこととか、広い視野に立って会話を繰り広げかったのに、それが叶わないことは残念なことだった。

 

 

・閉ざされた医学部社会では交友関係が非常に重要

そんな閉ざされた医学部の人間社会の中でも、ある程度交友関係を良好に保っておくことは非常に重要だ。まぁ普通に楽しい友達付き合いをしていれば問題はないのだが、医学部は特に試験や進級やレポートのためにどれだけ周囲から情報を集められるかが鍵となってくる場面もある。そんな時に密な交友関係を保っておけば、保っていない人に比べて有利な状況になることに間違いはないだろう。別に得するために交友関係を深めるわけではないが、きちんと深めておくとおまけがついてくるよという話である。

 

 

・閉鎖的村社会から世界一周の旅へ

そんなぼくも医学部で6年間過ごし、3年間医者として働いたあとは一旦仕事を中断して、世界一周の旅に出た。広い世界を見つめることができない環境に自分がいることを発見したのなら、それを立ち去って自ら広い世界へと飛翔するだけのことだと感じることができた。世界中や日本中で様々な文化や人々や大自然と対峙しながら、これから自分はどのような世界へと進んでいくべきか、何にも属さないという聖域を通り過ぎることで考えていこうと思う。

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