命がこの世でいちばん大切だというのは本当か? 〜ぼくが死ぬ理由〜

 

ぼくには自らを滅ぼす覚悟が常にある。

命がこの世でいちばん大切だというのは本当か? 〜ぼくが死ぬ理由〜

・誰もが自分を敢えて破滅の道へと歩ませたりしない
・ぼくたちにはそれぞれに護るべき何かがある
・正しさや常識の陰に隠れて
・命よりも尊く大切なもの

・誰もが自分を敢えて破滅の道へと歩ませたりしない

誰もが自分を可愛いと思う本能を持っている。いくら人の世で自分自身を謙遜してみても、見下されるべき人間であるかのようにふるまっていても、その実心の底では自分自身を匿い自分自身をしっかりと愛している。そうでなければ彼はこの世に存在することが不可能になるだろう。

心の底の他人には見えない王国においてでさえ、自分自身を愛さず真に憎むような人間がいるのなら、その人間はもはや生きてはいられない。ぼくたちは大抵愛する自分を安全な場所に確保しておき、敢えて破滅の道へと歩ませたりしないものだ。

 

 

・ぼくたちにはそれぞれに護るべき何かがある

けれどぼくたちにはそれぞれに譲れない何かを隠し持っている。他人からすれば全く理解されないような取るに足らないことであっても、まるで自分が生まれてきた理由がそれを護ることであると思えるほどに、譲れないという炎が燃え上がる。

直感は確信を帯び、感性は覚醒する。この世に生まれてきた自分自身の命に意味を纏わせるかのように、ぼくたちは譲れない何かを護り抜く。それは論理さえ伴わずに、それは理由さえ携えずに、そうすることが生まれる前から決まっていたかのような熱量で、常識さえ払拭して、正しささえ超越して、ぼくたちは護るべきものを護り抜く。

そして浮世の他人はそれをひどく怪しく思う。理解できない得体の知れない人間が目の前に現れたという事実に苦しむ。自分自身の護るべきものを発見していない者、自分自身の底に燃え盛る炎の音が聞こえない者は、余計に護るべきものを必至に護る人を嘲笑い、見下す。

 

 

・正しさや常識の陰に隠れて

護るべき炎が常識の範疇に収まらないときもある。譲れないものが正しさを免れてしまうこともある。そんな時にぼくたちは、護るべきものを諦めるべきだろうか。他人が定めた正しさや人の世が生み出した常識を遵守すべきだろうか。

常識や正しさや多数派に守られて生きるべきだというのは本当か?

自分が生まれてきた意味をさがし出すことをせずに、この世に生まれた感覚をもう一度味わうことなしに、うまく世渡りすることを優先させて生き延びるべきだろうか。周囲の目を気にして、誰にも嫌われないように、誰にも傷つけられないように、悪目立ちしないように、自分の底に宿る炎をなかったことにして大人しく生きていくべきだろうか。

 

・命よりも尊く大切なもの

誰もが自分が滅びる方角へと舵を取りたくはない。自分を可能な限り可愛がり、人間の世界で快適に生きられることを手助けしてやりたいと心から願う。けれどこの身が滅びるということよりも、恐ろしいことがこの世にはある。それは自らの根源からこの命に向かって燃え盛る炎を、無視しながら生きていくことだ。

この炎を尊重できるものならば、この命など決して惜しくはない。この命は自分にとって、最も優先させるべき最も重要なものだろうか。ぼくたちは幼い頃から、命ほど大切なものはないのだと教えられる。最も大切にすべきものは自分の命であり、自分の命を大切にするのと同じように、他人の命も大切にしなければならないと覚える。医学もこの考えに基づいている。

ぼくたちは決してそれに疑問を覚えるということはない。けれど“死”というものを言葉で知ってしまったぼくたち人間にとって、いつか消え去るこの命が潰えたその後にさえ、なお残り続けるものを生きる中で発見しなければならない。命を超越してなお、残存するものを見出さなければならない。ぼくにとってその正体は、自らの角に宿る炎の姿だった。

ぼくには自らを滅ぼす覚悟が常にある。浮世で世渡り上手となって他人にとって都合のよい人格を形成するよりもむしろ、他人にとってどんなに都合が悪い人間になっても、自らの炎に従って生きていく覚悟がある。たとえそれによりこの身が滅びようとも、ぼくは決して後悔することがない。浮世がコントロールしきれないこの身を抹消しようと企んでも、ぼくは護るべきものを護って生き抜いたことを孤独に喜ぼう。そして真理の炎の中で潔く、悉く滅ぼされよう。最も神聖なものを絶やさないために。

 

 

・自作詩「ぼくが死ぬ理由」

将来の夢を
聞くことをやめよう
君がどんな子供だったかを
ぼくは君に尋ねよう

逃れられないただひとつの定めの中で
未来を見通すことなんてできるだろうか
ただIMAの瞬間を炎のように生き抜く他に
生きるという景色を知らない

明日を語れるなんて
およそ背負うものの少ない人の話だ
誰かの真似をして生きられる
ぼくが望んでも届かない国の物語だ

この先のことなんて疎ましい
昔むかしの話をしようよ
どんなものが好きだったの
どんな風に生きていたの

根源にある赤い炎に
飲み込まれていくように
遠ざかれば遠ざかるほど
赤は熱さを増していくんだ

情熱の中に貫かれた
思いを頼りに人生を彩ろう
燃え尽くされて消えていくから
ぼくはいつか死んでいくんだ

ただ時間の過ぎるせいなんかじゃない

 

 

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