腕時計が必要だというのは本当か? 〜Apple Watchのススメ〜

 

なくてもいいけどあったら便利!

腕時計が必要だというのは本当か?

・谷山浩子「悲しみの時計少女」の時計中毒患者
・腕時計が必要だというのは本当か?
・腕時計や車で自分をアピールしていた時代
・Apple Watchのススメ

・谷山浩子「悲しみの時計少女」の時計中毒患者

谷山浩子の物語には、時計に関する不思議な物語であふれている。そのひとつとして「悲しみの時計少女」がある。この物語の主人公のヒロコは眠る時でさえ腕時計を外さないほどの“時計中毒患者”なのだそうだ。時計中毒患者って、本当にそんな病気が存在するのだろうか。医学部在学中に授業で学んだり、医師国家試験に出題されることはなかったが、ものすごくマニアックな精神科の病気として存在するものなのだろうか。

この「悲しみの時計少女」の物語の中では、時計中毒患者のヒロコと、ヒロコの彼氏だと名乗るけれどヒロコにはまったく覚えのない死んだ目をしたサカナオトコと、時計の文字盤と顔面が入れ替わってしまった時計少女の3人で、時計屋敷を探すために横浜から鎌倉までの旅をする。その途中で様々な不思議な世界を訪れて、そこでは時間や時計にまつわるハプニングや事件が起こり、その度にヒロコたちは“時間”というものの正体についての示唆を享受していくという、時間に関する哲学に満ちた意味深い物語である。

谷山浩子の織りなす物語は「悲しみの時計少女」をはじめ完成度が非常に高く、不思議で幻想的なファンタジーの要素も取り入れつつ、味わい深い哲学的示唆に富んでおり、中島みゆきの夜会ほどに鑑賞しがいがあると言っても過言ではないとぼくは思っている。いくら中島みゆきが売れた歌手であり、谷山浩子が売れなかった歌手であろうと、それは実際にそのアーティストの創造物の素晴らしさにレベルの違いがあるのだということをまったく意味しているわけではない。

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・腕時計が必要だというのは本当か?

それにしても、主人公のヒロコが腕時計をしたまま眠るなんて信じられないなとぼくは思っていた。ぼくも腕時計として唯一Apple Watchを持って日常でもよく使用しているが、できることなら早いところ取り外して解放されたいと思っている。腕時計をしていると時間というものに縛られているような気がしてなんとなく窮屈な思いがする。

腕時計というものは、ぼくにとってはなくてもいいけどあったらちょっと便利だなぁというような代物だ。今ではスマートフォンでいつでも時刻をチェックできるし、絶対に必要だと思ったことはないかもしれない。ぼくの周りでも、腕時計をしている人は少ないように思う。やはり簡単に時刻を知ることのできなかった昔の時代に比べれば、必要性が薄れているからだろうか。

 

 

・腕時計や車で自分をアピールしていた時代

腕時計が必需品だった頃には、高級なものを身につけていることで自分の豊かさやステータスをアピールできるという役割も腕時計にはあったらしい。いい車に乗っていればモテるというような人昔前の価値観と一緒だろうか。そのような気配はとうの昔に過ぎ去って、今の若い人々は時計は時間がわかればいい、車は移動できればいいと、随分合理的な価値観を携えているような気がする。

所有するものを見せびらかし、アピールし、マウンティングすることよりも、むしろ逆に所有しない方が洗練されていてカッコいいという風潮すらある。しかしそれはもしかしたら、今の若者は貧しくてどんなに努力しても所有したいという願いがなかなか叶わないので、いっそ価値観を転換させて持たざる方がカッコいいのだと最初から居直り自分に言い聞かせて、負け惜しみのように持たないことを選びとっているだけという可能性も否定はできない。最近は車を持たないことの合理性をやたらと強調したがる若者が増えたが、そのような気配を感じないとも言えない。

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・Apple Watchのススメ

Apple Watchの登場は、かつての腕時計のマウンティングの競争を終わらせることができたという点で画期的な商品だったのではないだろうか。無駄に高い高級腕時計を買わなくても、Apple Watchを持っていればなんとなくカッコいいような気配がする。Apple Watchが比較的安価であるにも関わらずだ。

Apple Watchは海外旅行中など、スマートフォンをやたらと出して歩くのに注意しなければならないような場合に時刻などの情報を知るのにとても便利だ。1日中つけていればその日の消費カロリーや運動時間まで集計してiPhoneに記録を残してくれるし、どこでどう役立つのかまったく不明だが脈拍まで出してくれる機能もある。iPhoneで音楽を聞いている時などはすべての調整をiPhoneをポケットから取り出さずともApple Watchですることができる。また防水性なので、海や川やプールなどのアクティビティの際にもまったく気にせずつけたままにすることができる。Apple PayもApple Watchだけで使えるので、沖縄のコンビニでApple Watchひとつで支払っているとよく沖縄のおばちゃん店員に驚かれたりしていた。

デメリットとしては、普通の腕時計と違って充電しなければならないということくらいだろうか。ぼくの場合は1日中つけていると、夜中に充電しておかないと次の日に充電が切れて不便になってしまう。

Apple Watchを買ったときは、これ要らなかったかもなーとちょっと思ったが、今となっては日常でつけていて当たり前のような存在になってしまった。すごく必要だとは思わないが、なかったらちょっと不便に感じる、ないことが少し不安に思って寂しくなるような、ぼくにとってそんな商品となっていった。

 

 

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