医者はインフルエンザにかからないというのは本当か?

(この記事には広告が含まれる場合があります)

 

インフルエンザ患者と毎日濃厚に接しているけれど…。

医者はインフルエンザにかからないというのは本当か?

・医者はインフルエンザにかからないのか?
・実際に自分が医者になってわかった解答
・ぼくはインフルエンザをうつされなかった
・感染ってそうそう簡単に起こらない印象

・医者はインフルエンザにかからないのか?

ぼくは自分が医者になる前にものすごく疑問に思っていることがあった。医者って毎日風邪の人やインフルエンザの人を診察して、めちゃくちゃ近くで接触しているのに、風邪ひいたりインフルエンザをうつされたりしないのだろうかということだ。

医者だって人間なのだから労働するためには健康が最も大切な要素だ。医者でない人ならば、なるべくならばうつる可能性のある病気の人の近くには近寄らない方がいいと感じるのは通常だろう。しかし医者はそのような病気になっている人の苦しみを取り除くことが仕事なのだから、診察の際にうつる可能性のある病気を持った人々と濃厚に接触しないわけにはいかない。

もちろんマスクをしたり手洗いを徹底するなどの対策は当然だが、それにしても流行時には毎日たくさんのインフルエンザ患者を診て、自分がインフルエンザにかかって働くことができなくなったりしないのだろうか。

 

 

・実際に自分が医者になってわかった解答

その疑問は自分自身が医者になった時に解決された。その答えとはすなわち「うつされる医者もいればいつされない医者もいる」だ。当たり前のようなことだが、医者も人間なのでインフルエンザを患者さんからうつされて苦労している人も少数見受けられた。

もちろん医療関係者はインフルエンザの予防接種をまず優先して病院で受けることができる。それはうつされる可能性が高い職業なので自分がうつったら大変という意味もあるし、自分がかかって知らず知らずのうちに別の患者さんにうつしてはいけないという意味も含まれている。ぼくも含めて全員の医療関係者が、インフルエンザの予防接種をあらかじめおこなっていた。

しかしやはり予防接種も完全に感染を予防する能力はなく、予防接種をきちんと受けていたにもかかわらずインフルエンザにかかって休まなければならないという同僚の医師も少数存在した。

 

 

・ぼくはインフルエンザをうつされなかった

ぼくはといえば1年間、週2回の外来をやっても、1ヶ月に6回以上の夜間救急当直をこなしても、風邪にもインフルエンザにも全くかからなかった。感染力が強いというインフルエンザの患者さんにこんなに毎日何人も近くで接触しているのに、自分がかからないなんて本当に不思議な思いだった。それにしても予防接種も何もしていない風邪さえうつされないことも不思議な気分だった。

 

 

・感染ってそうそう簡単に起こらない印象

医者としてたくさんのうつる病気の患者さんと接してきて思ったことは、病気ってなかなかうつらないものなんだなということだった。なんだかイメージとして、インフルエンザも風邪もたやすく他人にうつりやすいような感じがしていたが、そうでもないんだなぁとうつされない自分自身からそう感じた。

きっとウイルスがうつりかかっても、体内の免疫機能が適切に対処してくれていたのだろう。若いから免疫機能もしっかり保たれているし、予防接種も受けてるし、手洗いもしているし、何人のインフルエンザ患者と接しても、何人の風邪ひきの人を診察しても、決してうつされることはなかった。もしかしたら未来で老いて、老人の医者になって免疫力が落ちた暁には、診察の際に患者さんからうつされやすくなるのだろうか。それはまた老人の医者になった時に検証してみたい。

 

 

にほんブログ村 哲学・思想ブログへ

 

関連記事