医学=ドイツ?!大学の医学部ではドイツ語の知識が必要というのは本当か?を医者が徹底解説

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医学=ドイツ語って本当?????

医学=ドイツ?!大学の医学部ではドイツ語の知識が必要というのは本当か?を医者が徹底解説

・医学=ドイツというのは本当か?
・ぼくは医学部医学科でドイツ語授業を選択し、ドイツ留学までした
・医学部で医学を勉強したけれど、ドイツ語なんて全く必要じゃなかった!
・現代の医学の勉強に必要な外国語は、たったひとつ英語だけだった
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・医学=ドイツというのは本当か?

世間一般的に、医学といえばドイツという社会通念がある。また医学を学ぶためには少なからずドイツ語の知識が必要なんじゃないかというイメージも残存している。

セーラームーンR第16話「戦士の友情!さよなら亜美ちゃん」という回でも、医者になるために勉強を頑張っていて成績優秀な水野亜美ちゃんがドイツに留学するかもしれないという噂が流れた際に、木野まことちゃんが「亜美ちゃんの夢は、お母さんみたいなお医者さんになることなんだって。医学っていえばやっぱりドイツだし」と言及している。やはり昔から医学=ドイツという常識は、人々の間に根付いているようだ。

 

 

・ぼくは医学部医学科でドイツ語授業を選択し、ドイツ留学までした

ぼくもそのイメージに乗せられ、全く根拠もなく医学=ドイツという印象を持っていたため、大学の医学部医学科に入ったときに、第2外国語として迷いなくドイツ語を選択したのだった。ぼくはドイツ語を1年間学び、さらにドイツ語の授業を取っている人は実際にドイツへ行ってドイツの大学でドイツ語を学べるという企画があったためそれに応募し、大学2年生の時には1ヶ月ドイツ留学までしたりした。また医学の勉強が中心となる3年生になっても、半年だけドイツ語の授業を取ったりしていた。

そんな感じで、第2外国語の割には他の人よりもちょっとだけきっちりドイツ語を学んできたぼくだったが、果たしてその知識は社会の常識の通り、医学の勉強で活かされたのだろうか。

 

・医学部で医学を勉強したけれど、ドイツ語なんて全く必要じゃなかった!

結論から言うと、医学の勉強にドイツ語の知識なんて全く必要なかった!本当に全く、ほんの少しも、1ミリも必要ではなかった!医学といえばドイツというのは、もう本当にはるか大昔の話なのではないだろうか。そう疑わずにはいられないほど、6年間大学の医学部医学科で医学を勉強していてもドイツ語なんて一切使わなかった。また医者として労働していても、ドイツ語なんて使った試しがない。では一体、現代の医学の勉強には何が必要なのだろうか。

 

 

・現代の医学の勉強に必要な外国語は、たったひとつ英語だけだった

結論としては、日本の医学部医学科の勉強で必要なのは日本語だけだ。どんな科目にもきちんと日本語の教科書が用意されているし、医学の知識を学ぶにおいては日本語さえわかれば事足りるのでありがたい限りである。これが東南アジアなどの発展途上国の国々だと、自国の言語に翻訳された教科書が売っていないため、英語の教科書を読み込む必要があり、医者になるには英語の豊富で専門的な知識が要求されることもあるという。

しかし日本でも、やはり英語の知識は必要だ。現代の日本の医学部医学科で勉強する上で、最も必要な外国語の知識というのは英語なのだ。ぼくの大学の場合は、解剖実習や解剖のテストを全て英語で行なったため、全ての臓器やその役割、細かな部位の名称に至るまで全部を英語で記憶しなければならなかったので大変だった!どんなに頑張って英語であらゆる臓器の名前を記憶しても、他の授業の際に用いられたり実際に病院で働いた時に使うのはもちろん日本語の名前なので、英語の名前を日本語では何というのか逆に母国語で覚え直すのも一苦労だった。

また「医学英語」なんていう授業もあり、インターネットで見つけてきた英語の医学論文や教科書の文章を、日本語に訳してみんなで共有するという時間も用意されていた。やはり医学を学んでいく上で、英語で医学的な文章を読む力というのは必須なのだと感じられた。

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実際に医者として病院で働いていても、英語の能力は必要となる。診ている患者さんの治療方法や、珍しい病気の詳細に間することも、日本語で調べるよりも英語の文章や論文にアクセスした方がより的確で最新で役立つ情報が得られるため、英語で調べ物をすることはしょっちゅうだった。

このように世間では医学=ドイツ語というはるか昔の常識が未だに残存しているのかもしれないが、それは現代の医学教育では全く通用せず、ぼくが医学生として勉強し、そして医者として労働してきた経験から言えば、今の医学の勉強に必要な外国語といえばただひとつ、英語だけだった。

 

 

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