「ブタのヒヅメ大作戦」のぶりぶりざえもん泣ける感動秘話!見返りがなければ人に優しくしても意味がないというのは本当か?

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人生で大切なことは、ぶりぶりざえもんが教えてくれる!!!!!

「ブタのヒヅメ大作戦」のぶりぶりざえもん泣ける感動秘話!見返りがなければ人に優しくしても意味がないというのは本当か?

・ロシア人作家トルストイ「人生論」
・中島みゆき「I love him」
・クレヨンしんちゃん映画「電撃!ブタのヒヅメ大作戦」
・幸福に関する「ぶりぶりざえもんのぼうけん」の教え
・見返りがなければ人に優しくしても意味がないというのは本当か?

・ロシア人作家トルストイ「人生論」

「あなたは何のために生きているのか?」と問われたならば、人によって様々な答えが返ってくるだろう。お金持ちになりたいとか、子孫を残したいとか、美味しいものをいっぱい食べたいとか、旅行をいっぱいしたいとか、できるだけたくさんの美女とデートしたいとか、いろんな意見が出てくるに違いない。しかし大雑把に全ての意見をまとめ上げたならば、結局、人間は幸せになるために生きているのではないだろうか。

全ての人間が幸せになるために生きているのなら、人はどうすれば幸せになれるのかというのは重要な課題となってくる。周囲を見渡してみても「私は完全に幸せだ」と胸を張って言えるような人はほとんどいなさそうだ。人は誰もが悩みや苦しみや不満を抱えて生きている。心が完全におそれから解き放たれ、惑いも迷いもなく安らかな気持ちで幸せに生きるためにはどうしたらいいのだろうか。

ぼくはシベリア鉄道に乗ってユーラシア大陸を横断する旅の中で、ロシア人トルストイの「人生論」を読み進めていた。まさにその中に、人がどうすれば幸せになるのかの答えのひとつが書かれていた。それは損得勘定や見返りなんか求めずに、ただひたすらに人に「与えること」「愛すること」だった。浮世の人々は誰もが与えられること、愛されることを計算したり期待しながら誰かに与えたり愛したりしている。しかしそのままでは決して幸福への道は開けないとトルストイは断言する。大切なのは何も欲しがらず、愛されたがらず、ただひたすらに与えっぱなしの心を持ち、何ひとつ返ってこなくてもいいという覚悟で愛することなのだ。

ここでは「人生論」の概略を簡潔に示すことしかできないが「人生論」の本を読み進めていくとトルストイがその人生を通して獲得した幸福への悟りの境地のような道筋が、もっと具体的に説得力があるように書かれていて非常に感動的だ。ぼくは凍てつくロシアの大地の真ん中で、シベリア鉄道に揺られながら、ロシア人作家トルストイの「人生論」に感銘を受け、この旅に出た意味をかみしめていた。

 

・中島みゆき「I love him」

与えられることよりも与えることの方がはるかに重要だ、愛されることなど取るに足りず本当は愛することこそが人生の目的なのだというトルストイの主張は、新鮮で感動的ではあったものの初めてこれを聞いたというような感覚ではなかった。なんだか元々自分の感性が知っていたり覚えていたものを”再確認”したというような不思議な感動だった。一体以前、どこで、誰に教えてもらったのだろうか。もしかしたら生まれる前から知っていたことだったのだろうか。

ぼくが思い当たるもののひとつは、中島みゆきの名曲「I love him」だった。夜会「邯鄲」の最後に絶唱されたこのオリジナル楽曲は、まさに物語の終わりにふさわしい壮大で根源的なメッセージ性に溢れた名曲だった。

夢見続けた願いはいつも
愛されること 愛してもらうこと
それが人生の幸せだって
いつも信じてた 信じて待った 待って夢見た

わたしにだって傷ついた日はあったと思う
けれどもそれは欲しがるものが手に入らなくて
裏切られたような気がして泣いた子供の夢ね

それならばわたしは何も
失わずに生きていけた
でも何か忘れたことがある でも誰も愛したことがない

それで生きたことになるの?
それで生きたことになるの?
長い夢の後 本当の願いが夢の中目を覚ます

I love him
I love him
I love him
I love him
I love him
I love him  返される愛はなくても

愛されただけでは生きたことにならない、人を愛してこそ人は生きたことになるというメッセージは強烈だ。そしてこのメッセージはまさにトルストイ「人生論」の主張とつながる。ぼくはこの中島みゆきの名曲を聞いていたから、トルストイの主張を”再確認”と感じたのだろうか。

 

・クレヨンしんちゃん映画「電撃!ブタのヒヅメ大作戦」

しかし中島みゆき「I love him」の楽曲を知る前からずっと、ぼくは与えられることよりも与えることの方が、愛されることよりも愛することの方が重要だという尊い教えに幼い頃から触れていたことを思い出した。誰から教えてもらったかといえば、それはぶりぶりざえもんである。

トルストイ、中島みゆきときて、いきなりぶりぶりざえもんの話になると格調が下がったような気がするが、クレヨンしんちゃんの映画「電撃!ブタのヒヅメ大作戦」の中でしんのすけによって語られる「ぶりぶりざえもんのぼうけん」の内容は予想とは異なり感動的だ。ぶりぶりざえもんとはしんのすけによって作られた救いのヒーローのキャラクターで、しんのすけはぶりぶりざえもんの絵本を自ら創作したりして遊んでいる。

映画「電撃!ブタのヒヅメ大作戦」の中では、ぶりぶりざえもんがなぜ救いのヒーローとなったかの経緯が、しんのすけの作った絵本「ぶりぶりざえもんのぼうけん」として詳細に描かれている。映画の中ではしんのすけがこの絵本を読み聞かせるという形で物語が進行していく。ここではしんのすけの作った「ぶりぶりざえもんのぼうけん」の物語を詳しく見ていこう。

 

 

・幸福に関する「ぶりぶりざえもんのぼうけん」の教え

 

昔むかし、おじいさんとおばあさんがあちこちにいましたが、ぶりぶりざえもんというブタは、1匹しかいませんでした。ある日、渋谷のセンター街で女子高生の話を聞いていると、お宝ちょーだい山に行くと宝物がいっぱいもらえると知り、ぶりぶりざえもんは山道を登って行きました。

 

 

道端でレースクイーンが泣いていました。急いでいたので無視して行こうとしたら「どうしたのって聞いてー!」と泣きつかれました。彼女はハイヒールのかかとが壊れて困っているのでした。ぶりぶりざえもんは渋々直してあげました。手先が器用だったので、ハイヒールはすぐに元どおりに!ぶりぶりざえもんはお礼にF1のチケットをもらいました。

 

 

ぶりぶりざえもんはるんるん気分でまた山道を登ります。道端でOLが泣いていました。急いでいたので見つからないように行こうとしたら、またしても「どうしたのって聞いて!」と泣きつかれました。OLは部長に急ぎのコピーを頼まれたのだけれど、コピー機が壊れて困っているのでした。「紙詰まりだな…。」ぶりぶりざえもんはコピーに詳しかったので、すぐに直りました。ぶりぶりざえもんはお礼に居酒屋ドリンク無料券をもらいました。

 

 

ぶりぶりざえもんはますますいい気分で山道を行きます。道端で女の子が泣いていました。これまでいいことばかりあったので、今度は無視しないで自分から積極的に「どうしたの?」と聞きました。女の子は「お腹、痛いの」と言いました。「治してあげたら何くれる?」とぶりぶりざえもんが問いかけると、女の子は泣きながら「私、何も持っていないから何もお返しできないの」と言いました。ぶりぶりざえもんは「じゃあダメだ!」と言い「何も持ってないのに困ってんじゃねーよ!ふざけんなこっちは急いでんだバカ野郎!」と怒りながら、無視して先を急いで行きました。

 

 

しかし道の先で薬屋さんを発見し、ちょっと立ち止まって考えたぶりぶりざえもんはF1のチケットと居酒屋のドリンク無料券でお腹の薬を譲ってほしいと薬屋さんに申し出ました。そしてその薬を女の子の元に持って行き、女の子のお腹を治してあげました。

 

気がつくとぶりぶりざえもんは山のてっぺんにいました。「あーあ、宝物なんてなかったしF1のチケットもドリンク券もなくなっちゃった。」しかしぶりぶりざえもんの心には助けてあげた3人の笑顔と「どうもありがとう」の言葉が浮かび、それだけで十分心が満たされるのでした。「そうか…これが…。」ぶりぶりざえもんの心の中には、いつの間にかたくさんの宝物がたまっていたのです。こうしてぶりぶりざえもんは救いのヒーローとなって多くの人々のために働きました。

 

・見返りがなければ人に優しくしても意味がないというのは本当か?

このようにたとえ見返りをもらえなくても、お返しに何も与えられなくても、人に優しくしたり親切にしたり与えたりするだけで人は揺るぎない幸福を感じられるということを、トルストイよりも前に、中島みゆきよりも前に、ぶりぶりざえもんが幼いぼくにきちんと教えてくれていたのだった。人間が幸せになるためには損得勘定で何かもらうことを期待するのではなく、ただひたすらに与えるという精神を持って人を愛することでしか成し遂げられないということを、ぶりぶりざえもんは日本中の子供たちにきちんと教えてくれていた。

もしも物語の中でぶりぶりざえもんがF1のチケットやドリンク券をお返しにもらって得したままだったならば、人に優しくするのはお返しに何かをもらって利益を得るためだというありふれた浮世的発想で終わってしまっていたことだろう。せっかく手に入れた利益たちを投げ打って、何も返してもらえないことはわかりきっているけれどそれでも身を削って、損得勘定で言えば損する結果しか残らないとわかっているのにわざわざ手間をかけて、ただひたすらに「与える」「愛する」という精神をもって女の子を救ったぶりぶりざえもんの姿は、まさにトルストイの幸福へとつながる理想像に重なる。

クレヨンしんちゃんはぼくたちに、人間が本当に幸福になるための方法のひとつをきちんと教えてくれていたのだった。そしてこの方法は、クレヨンしんちゃんは子供に悪影響だと主張していた親たちでさえ、なかなか子供に教え諭すことのできない高次元の悟りの境地であると思われる。クレヨンしんちゃんは本当は大切なことを教えてくれる、教育によい番組だったのではないだろうか。

 

 

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